ここ数年で、日本人の平均寿命は世界最長となり、まさに日本は世界最高の長寿国となりました。これは平均余命率の向上、つまり子供達や若年層の病死率の低下や医学技術及び環境衛生面での発展などが大いに関与している結果です。 しかし、世界最高の長寿国と唱われる今の日本において、大きな問題は、寝たきり老人を含む要介護老人の急激な上昇なのです。見た目上、平均寿命が大幅に更新したと言われても、平均寿命を押し上げる高齢者は、オムツをあてがわれて誰かに面倒をみて貰わなければ生きることのできない寝たきり老人や要介護病人が主体になりつつあるのが現状です。 日本は世界最高の長寿国と唱われても、言葉を変えれば「寝たきり病人長寿国」と言い換えても過言ではありません。一方、若年層においても高血圧症や糖尿病、高脂血症の患者数の増大に加え、難病と唱われる自己免疫疾患の患者数が増えつつある中、昨今は「メタボリック症候群」など新たな病名が次々と認定され、まさに日本は「国民総半病人」の時代に突入しているのです。 |